こんにちは。
「鍼灸・接骨院 法令」コラム担当の池田です。
前回のメルマガでは、
「施術管理者の要件」について
お話させていただきました。
色々と留意点があり
覚えるのが大変ですが非常に大切な事ですので
ひとつひとつ覚えていきましょう。
今回は接骨院を開設する際に留意する必要がある
「構造設備基準」について、お話させていただきます。
最近はどんな業種のお店でも
とてもお洒落な外観・内観のところがありますね。
接骨院でも時折
とてもお洒落な外観の院を見かけるようになりました。
それぞれの院長やオーナーさんの色合いが
出る大きなポイントですね。
しかし、柔道整復師や
あん摩マッサージ指圧師、
はり師、きゅう師の業務を
行う施術所は
柔道整復師法や
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律に
記されている規則を遵守しなければなりません。
各法律では、施術所の構造設備基準、
また衛生上必要な措置が
規定されています。
今回は、
これから開業しようと思っている方に、
少しでもお役に立てればと思い
施術所の構造設備基準、
衛生上必要な措置についてお話します。
構造設備・衛生面
こんな接骨院(整骨院)・鍼灸院を
見たことありますか?
・待合、受付がない
・壁、間仕切りがない
・窓、照明、換気口がない
・ものすごく狭いワンルーム
もし見たことがあれば、
違法の可能性があります。
構造設備および衛生に関する法律はこちらです。
・柔道整復師法第20条第1項、2項
・柔道整復師法施工規則第18条、19条
・あはき法第9条の5第1項、2項
・あはき法施工規則第25条、26条
たとえば
●構造設備について
・6.6平方メートル以上の「専用の施術室」を有すること
・3.3平方メートル以上の「待合室」を有すること
・施術室面積の7分の1以上の部分を「外気に開放できる」こと
あるいは、これに代わる「換気装置がある」こと
・施術に用いる器具、手指等の「消毒設備」を有すること
●衛生面について
・常に清潔に保つこと
・採光、照明及び換気を充分にすること
このように最低限の基準があります。
なので、
どこの接骨院にいっても待合室があって
区切られた施術室があり、ある程度の広さも確保されているのですね。
どんなにお洒落な内装でも
これだけは必ず守る必要があるので気をつけましょう。
また各保健所によっては、
これらとは別に指導事項(基準)が存在しています。
当社のある大阪の場合ですと
・施術者の人数に対してベッド数があまりに多いのは望ましくない
・施術者1名につき5台までを目安とすること
・専用性の確保のため、他の部屋とは壁・パーテーション等で区切ること
・利用者のプライバシー保護の為、ベッド間にカーテンなどで仕切ること
・施術室は、住居・店舗等と構造上独立していること
このような条件があります。
参考:http://www.pref.osaka.lg.jp/iryo/sezyutusyo/a_sejutsusho.html(大阪府)
参考:http://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000056976.html(大阪市)
ベッドの数や壁・カーテン等の仕切りについては、
多くの保健所で指導事項として基準が設けられています。
その他、
「あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう」と「柔道整復」を
同施設内に併設する場合、それぞれ専用の施術室を設けるよう
基準を設けているところがほとんどです。
ただし、
従事する施術者が1人であり、双方の免許を有する場合には、
施術室の設置を1室で良い(一人施術特例)とする保健所もあります。
他にも、
自宅に施術室を設ける場合や
民間療法を施術所内で行う場合の設備基準などもあるので、
平面図(レイアウト)ができた時点で、
管轄の保健所へ問い合わせする事をお勧めいたします。
工事をしてから指導を受けるなんて事は避けたいですよね。
是非とも
構造設備基準に沿った
自分色の接骨院を設計してみてはいかがでしょうか。
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