三大栄養素①炭水化物 健康診断で見つからない「高血糖」とは【物販奮闘記】
3大栄養素とは、炭水化物・たんぱく質・脂質のことです。身体を動かすためのエネルギー源となるため「エネルギー産生栄養素」とも呼ばれています。ちなみに、この3つの栄養素にビタミン・ミネラル(無機質)を追加したものを5大栄養素と言います。このビタミン・ミネラルは、身体の調子を整える栄養素で、3大栄養素を効率的に身体へ取り込むサポートもしてくれます。今回は、炭水化物からお話していこうと思います。
炭⽔化物とは、糖質と食物繊維のこと
まず、頭の中の整理しておいてほしいことが1つ。それは、消化酵素で消化される糖質と、消化されない⾷物繊維を併せて炭⽔化物と呼ぶ、ということです。
さらに糖質は、果物に含まれるブドウ糖などの単糖類、ショ糖(砂糖)などの単糖が2〜10個結合した少糖類(二糖類)、単糖が鎖状につながった多糖類の3種類に分けられます。
特に、糖質はエネルギー源として大切な栄養素です。特徴としては、種類によってエネルギーになるスピードが異なります。単糖類や⼩糖類はすぐにエネルギーに変換されますが、多糖類はゆっくり吸収されるので、エネルギーへの変換もゆっくり行われます。
摂取不足と過剰摂取に注意
しかし、摂取方法やタイミングによっては摂取不足または過剰摂取となるため、十分に注意が必要です。ダイエットなどで炭水化物の摂取を極端に減らしてしまうと、エネルギー不足で脳の働きや判断力が低下し、注意力の低下や疲労感につながります。また、エネルギーが不足している状態だと、体内のタンパク質や体脂肪がエネルギー源の代わりとして分解されます。そのため、筋肉や代謝の減少につながってしまいます。
逆に、炭水化物の摂り過ぎは肥満や虫歯の原因になります。過剰摂取で、特に注意してほしいのが「食後高血糖(血糖値スパイク)」です。
食後高血糖とは
⾎糖値が⾷後に急上昇することを、食後高血糖、または⾎糖値スパイクと呼びます。
食後に血糖値が上昇することは誰にでも起こるのですが、通常であれば、インスリンの作用で血糖値の上昇は緩やかで、食後2時間も経てば正常値(140mg/dL以下)に戻ります。しかし、食後2時間経過しても血糖値が140mg/dL以上の場合、食後高血糖であると判断されます。
食後高血糖の状態では、⼤量のインスリンが分泌されることが多く、⾷事後2〜4時間経過後には、逆に低⾎糖を引き起こすことがあります。この反応は、⾃律神経のバランスを乱し、動悸・頭痛・肩こり・⼿⾜のしびれなどの⾝体症状だけではなく、不安やイライラ・抗うつ感などの精神症状の原因にもなると言われています。また、動脈硬化による⼼臓トラブルや脳梗塞などといった病気の原因にもなるため、注意が必要です。
なぜ健康診断で見つからない?
食後高血糖は「かくれ糖尿病」と呼ばれることがあります。それは、従来の糖尿病の診断基準で⾒つけることはできないためです。
健康診断では通常、前日の食事から10時間以上絶食した状態の、空腹時血糖値を測定します。その結果、血糖値が高めの場合は糖尿病が疑われ、さらに詳しい検査を受け、糖尿病かどうかが診断されます。
食後の血糖値は大幅に上昇してしまいますが、10時間も経過すれば血糖値は正常値に戻っている場合があり、このような状態は「隠れ糖尿病」である疑いがあります。
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