議題
1 委員の紹介及び座長の選出について
2 柔道整復療養費検討専門委員会の設置について
3 平成24年度柔道整復療養費の改定について
柔道整復療養費検討専門委員会の設置について
1.専門委員会の設置の趣旨
柔道整復療養費等について、平成24年度療養費改定及び中・長期的な視点に立った療養費の在り方の見直しについて検討を行う。
柔道整復並びにあん摩マッサージ指圧及びはり・きゅうに係る療養費については、施術の形態、支給対象となる負傷等や支給方法が異なることから、効率的な検討を進めるため、医療保険部会に次の二つの専門委員会を設置する。
・ 柔道整復療養費検討専門委員会
・ あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会
2.柔道整復療養費検討専門委員会専門委員の構成
専門委員会の委員は、座長・有識者(整形外科医等を含む)保険者等の意見を反映する委員、施術者の意見を反映する委員、といった構成とする。
3.スケジュール等
概ね秋頃までに平成 24 年度療養費改定案のとりまとめを行い、引き続き、中・長期的な視点に立った療養費の在り方の見直しの検討を行う。
専門委員会の運営について、両専門委員会を同日開催するなど、効率化に努める。
平成24年度柔道整復療養費の改定について
◆医療保険部会の意見
○平成 22 年柔道整復療養費改定の効果をみると、都道府県別の請求部位数について大きな格差が残存しているため、さらなる見直しを行ってはどうか。
○平成 22 年の会計検査院の指摘において、「長期又は頻度が高い施術が必要な場合には、例えば、申請書にその理由を記載させるなどの方策をとること。」とされており、長期及び頻度の高い施術に対する見直しを行ってはどうか。
○急性又は亜急性の外傷性の負傷に対する施術が支給対象とされていることを踏まえ、受傷初期段階での施術の充実を図る観点からの見直しをしてはどうか。
○その他、頻度が高い施術について支給申請書に理由書を添付する等の運用見直しをしてはどうか。
○ 柔道整復療養費の改定率について、療養費が国民医療費の伸びを近年上回って増加している現状などを踏まえ、改定率をどの様な水準にするか。
◆全国健康保険協会の意見
〇わが国の経済・社会情勢は、低成長が長期化し、賃金・物価も低下傾向が続く中で、医療保険 財政は保険料収入を上回る医療費の伸びにより急速に悪化している。
○柔道整復療養費も医療費を上回る勢いで増加しているが、不適切な請求も後を絶たず、適正化 が急務である。
〇平成24年度の柔道整復等療養費改定率は、引き下げる方向で検討していただきたい。
個別項目:柔道整復療養費の適正化についての改正要望
1.部位数による料金算定を廃止し、施術1回当たりの料金を定額化して算定
3部位目の請求
現在:70% ⇒ 改定案 33%
2.多部位・長期・頻回施術に対する保険給付の逓減制の強化
同一負傷原因による施術期間・回数
現在:上限なし ⇒ 改定案 上限制定
3.算定部位の明確化
現在:全26部位(打撲 16部位、捻挫10部位) ⇒ 改定案 全5部位(躯幹、左右上下肢)
※改定案では打撲・挫傷ともに共通の算定部位を使用する
4.初検時相談支援料の廃止
相談支援料は初検料に含まれるべきものという見解から廃止する
現在:50円 ⇒ 改定案: 廃止
5.「亜急性」の外傷の定義
現在不明瞭なため、定義・支給対象となる負傷を明確化する
6.重複施術の制限
はり・灸・あん摩で施術を受けている場合は重複施術として、柔整での療養費の支給対象としない
7.往療料の適正化
現在:
2km未満 1860円
2km~8km未満 2km毎に800円加算
8km以上 一律2400円
改定案:
2km未満 1860円
2km以上 患者が全額負担
8.医師による同意書の添付義務化
骨折・脱臼に対する施術は初回から医師の同意書の添付が必須
3か月経過毎に施術継続の必要に同意した旨の再同意書の添付が必須
その他、行政による指導監督の強化、不正請求者への対応強化についても意見が出されました。
次回、事務局原案を基に議論
この保険者側の全体として療養費を引き下げる改定要請に対して、施術者側からは現状維持、いわゆる「ゼロ改定」が要請されました。両者の意見は事務局側がたたき台を提出。日程を調整の上、10月中にも第2回 専門委員会の場が設けられる予定で、今年秋中には改定内容が確定すると思われます。
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