仙腸関節を機能的に保つ重要性
仙腸関節は構造が複雑なうえ、個人差も出やすく退行性変性も起きやすいので、研究者の間でさまざまな議論が行われています。このコラムでは仙腸関節の基礎知識から、仙腸関節に可動性があるかどうかを様々な角度から考察していこうと思います。(公開:2017年9月6日、更新:2021年5月24日)
目次
仙腸関節とは

骨盤を形成する骨のうち、仙骨と腸骨をつなぐ関節であり、滑膜性関節に分類されます(以前は、「半関節」に分類されるのではないか、という意見もありましたが、現在では「滑膜性関節」という見解で一致しているようです)。滑膜性関節とされるのは腸骨耳状面と仙骨耳状面との結合部分であり、仙骨粗面と腸骨粗面は緻密性結合組織を形成しています。
仙腸関節は、多くの靭帯により幾重にも覆われ固定されていますが、仙骨と腸骨に起点・終点を持つ靭帯は以下の3つです。
1. 骨間仙腸靱帯
腸骨の腸骨粗面と仙骨の仙骨粗面とを結ぶ、強く短い靱帯。
2. 前仙腸靱帯
関節包の前面にあり、仙骨外側部の前面と腸骨の耳状面の辺縁に張る。
3. 後仙腸靱帯
骨間仙腸靱帯の表層にある、腸骨と仙骨の後面を結ぶ。上部の線維束(短後仙腸靭帯)はほぼ水平に、仙骨粗面後部・外側仙骨稜から腸骨粗面へ至る。下部の線維束(長後仙腸靭帯)は斜め上外方へ、外側仙骨稜の下部から上後仙骨棘に至る。
その他、仙腸関節を固定する役割を持つ靭帯として、仙結節靭帯、仙棘靭帯、腸腰靭帯等があります。
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