知らないと損をする!開業費の償却方法
個人事業主の場合、開業するにあたりかかった費用は、開業費として計上することができます(法人の場合は、創立費と開業費に分かれます)。 開業費は、開業後の必要経費と区別して取り扱います。
知らないと損をする!開業費の償却方法!
個人事業主の場合、開業するにあたりかかった費用は、開業費として計上することができます(法人の場合は、創立費と開業費に分かれます)。
開業費は、開業後の必要経費と区別して取り扱います。
・仕事用の備品調達費、施術機器購入費等
・印鑑や名刺の作成費
・業務案内や広告用チラシ等の作成費
・店舗工事費、内装費
・接待費(相談者との飲食代等)
・準備活動に要した交通費
・鍼灸院、接骨院経費(賃貸料、水道光熱費等)
そしてこの開業費は、繰延資産(くりのべしさん)として計上いたします。
開業費用で得た機材や店舗、看板などは、たとえば購入した月だけに利用するものではなく、数年~10数年使えると期待できますよね。
このように、繰延資産とは、既に経費として支払いが終了した、または支払い義務が確定しているかが、その費用の効果が将来に渡って期待される費用で、当期だけの費用とせずに一時的に資産と見なして繰り延べることを認められた費用のことを言います。
繰延資産にカテゴライズされる開業費は60ヶ月で均等償却する方法と、好きなときに償却する任意償却のいずれかを選択できます。
均等償却と任意償却
均等償却を行う場合は、例えば今年の5月に開業し、年内の営業は8ヶ月とすると、開業費÷60×8を経費として計上することが出来るのです。
一方、任意償却の場合、開業後、6年後、7年後の利益からも残っている開業費(償却費)の範囲内で好きな金額を経費として引くことができます。うまく活用することによって、節税することができますね。ただし、それまでに経費計上していないことを証明できるようにしておく必要があります。
しかし、均等償却を行った場合に初年度の立ち上がりがあまり良くなく、いざ決算をしてみたら赤字で、均等償却をした開業費を計上してみると、もっと赤字が…ということもないわけではありません。青色申告をしている場合は、その赤字を3年間繰り越すことができますが、使いきれなかったら終わりです。
一方、任意償却の場合はいつでも償却費として必要経費に算入することができます。また任意償却を選択した場合は60ヶ月を経過した後でも償却することができます。
ただし、開業費の内容と額が経費に計上されていないことを明らかにしておく必要があります。会合の準備にかかった費用の領収書等は必ず受け取り保管するようにしておきましょう。
また、個人事業の開業等届出書(いわゆる開業届)は開設日から1ヶ月以内に所轄の税務署に提出してください。この開業届は届出漏れが多いので、よくご注意ください。
最後に、開業準備の費用について気がつけば多額になっていることがあります。
開業に必要な費用はリストアップし、総額でどのくらいの開業費用が発生するのか、自己資金をいくら利用できるのか、金融機関からの借入が必要かどうかなどの事前の計画が非常に大切です。これから開業される方はぜひこの機会にチェックしてみてください。
開業時の融資制度として、公的機関の日本政策金融公庫を利用する「新創業融資制度」などがあります。
(平成26年の記事です。)
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執筆者 株式会社エフアンドエム
大阪府吹田市江坂町1-23-38F&Mビル
TEL:06-6339-7140 FAX:06-6339-4601
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