體(カラダ)をつくる「ホネ休め」
現在、「カラダ」は「体」という漢字を用いますが、その昔「體」という漢字が使われていました。 「體」は本字として「各部分が連なってまとまりをなした人体」を意味し、広くからだや姿を表す漢字として使われたといいます。部首が「骨」であることからも、昔から「骨」の重要性が認識されていたことが読み取れます。ま・・・
體(カラダ)をつくる「ホネ休め」
現在、「カラダ」は「体」という漢字を用いますが、その昔「體」という漢字が使われていました。
「體」は本字として「各部分が連なってまとまりをなした人体」を意味し、広くからだや姿を表す漢字として使われたといいます。部首が「骨」であることからも、昔から「骨」の重要性が認識されていたことが読み取れます。また、「豊」は旧字体としては高坏(たかつき)という器に供え物を盛ったものを意味しましたが、新字体としては皆さんもご存じのとおり「豊富、ゆたか」という意味をもちます。ホネが豊かでなければ健康な體ではないという新たな解釈もできるかもしれません。
さて、そんなホネの機能には主に次のようなものが挙げられます。
(1)支持機能-頭部や内臓を支える身体の支柱となる
(2)保護機能-骨格内に脳や臓器を収めて保護する
(3)運動機能-筋肉の収縮を体の運動に転換する
(4)造血機能-赤血球、白血球、血小板を産生する
(5)貯蔵機能-カルシウムを蓄える
どの機能も大切なのですが、今回は造血機能について考えてみたいと思います。
造血機能について

ヒトの循環血液量は重さとしては体重の約1/13といわれています。例えば体重60kgの人であれば、約4.6kgと算出されます。
体の約8%を占める血液の製造場所、いわゆる造血器官は、造血機能を担うホネに他なりません。古代エジプトでは血液は消化器官でつくられていると考えられていましたが、19世紀に入ってホネの内部を満たしているやわらかい組織である「骨髄」でつくられていることがわかってきました。「骨髄」は「赤色骨髄」と「黄色骨髄」に区別され、このうちの「赤色骨髄」が造血機能を預かります。
胎児や生後すぐには赤色骨髄のみからできているので、全身のホネで造血をしているといえますが、この赤色骨髄は造血活動を終えると脂肪組織で置き換えられて「黄色骨髄」へと変化するため、成長と共に造血機能のない「黄色骨髄」が増えてきます。最長の大腿骨でも25歳前後で造血機能を失うといわれますが、カラダの中軸に近いホネ(胸骨・肋骨・椎骨・頭骨・寛骨)は、老年まで造血機能をとどめます。
とりわけ胸骨と腸骨に大量の赤色骨髄が存在していることから、胸部と骨盤は造血において重要な場所といえます。
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